【必見】kintoneにできること・できないこととは?kintoneが向いている企業の特徴と、向いていない企業の特徴を解説
目次 [非表示]
「kintoneって何ができるの?」
「kintoneのことを詳しく知りたい!」
このような気持ちを抱いていませんか?
kintoneは、クラウド上にデータを一元管理できるソフトとして人気があります。
さまざまな業種・業態の組織に利用されており、国内を代表するグループウェアと言えるでしょう。
「そんなkintoneを導入したい!」「だけど、kintoneって自社で使えるのかな?」「そもそもどんなことができるのだろう?」
こんな風に思っている方は多いと思います。
この記事ではkintoneの基本的なポイントを押さえ、kintoneのできること・できないことを解説していきます。ぜひご一読ください!
kintoneとは?
kintoneとは、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型のデータベースソフトです。
kintoneはグループウェアに知見のあるサイボウズ社が2011年にリリースしたサービスで、これまでに導入した企業は延べ3万社以上。
社内のさまざまなデータを一元管理できるシステムで、脱Excelや脱スプレッドシートとして活用することができます。
従来のデータベースソフトというものは、専門知識を持つエンジニアがいなければ開発できないシステムでしたが、kintoneはノーコードツール(※)なので、専門知識のない、非ITの人であっても自由自在にシステムの開発・構築ができることが特徴。
またスマホやタブレット端末からの利用ができるので、出張先や在宅からでも活用できる点も魅力的です。
(※)ノーコードとは、プログラミングを一切行わずにサービスやソフトウェアを開発することを言います。ドラッグアンドドロップで操作可能なので、専門知識やスキルがなくても短期間でシステム構築を行うことが出来ます。
kintoneでできる10のこと
ではkintoneを使うとどんなことができるようになるのでしょうか。
- ノーコードでアプリを作成
- データの一元管理
- ワークフロー機能
- リアルタイムな情報共有
- データのグラフ化
- 検索機能
- 外部サービスとの連携
- スマホ対応
- プラグインによる機能の拡張
- アクセス権限
順番に解説していきます。
1.ノーコードでアプリを作成
kintoneはプログラミング知識がなくてもアプリの作成を行うことができます。顧客管理や案件管理、日報管理などの業務に合わせて自由にカスタマイズが可能。
ドラッグアンドドロップで操作ができるので、直感的に作業することが出来ます。
また機能を拡張したいときにはローコードでも対応することができます。
2.データの一元管理
Excelや紙に分散している情報をkintone上に集約することが出来ます。顧客情報や案件進捗を一つのアプリで管理できるので、情報の見える化が可能。
同じデータをチーム全員で共有できるので、二重管理やミスを減らすことが出来ます。
3.ワークフロー機能
kintoneはワークフロー機能もついており、申請書や稟議書を電子化し、承認フローをkintone上で完結することが出来ます。
紙で回覧する手間を省き、承認スピードを大幅に短縮することが出来ます。
また承認者は外出中でもスマホ操作ができるので、忙しい人でも安心です。
4.リアルタイムな情報共有
kintoneはリアルタイムに情報共有することができます。
通知機能もあるため、必要な人にデータ共有することができます。
グラフなどのデータも、リアルタイムに情報が変化するため、スピーディーに状況を把握することが出来ます。
5.データのグラフ化
kintoneはグラフ作成も可能です。棒グラフ・円グラフ・折れ線グラフなど多様な形式に対応しています。
報告資料の作成を効率化し、作業時間を短くすることができます。
また作成したグラフはリアルタイムで数字が変化するので、最新データを反映することもできます。
6.検索機能
kintoneは登録したデータを条件指定で簡単に検索することが出来ます。フィルタリング機能があるので、大量のデータから目的のものを瞬時に探すことができるのです。
また検索AI機能もあり、チャットでAIに質問をするだけで必要な情報をすぐに表示することも可能です。
7.外部サービスとの連携
kintoneは外部サービスとの連携も可能です。
たとえばSlackやChatworkと連携したり、GoogleworkspaceやMicrosoft365とも組み合わせて使っていくことができます。
Salesforceや会計システムなどとも繋げることができるので、システムの行き来を減らし、データを一元管理していくことができます。
8.スマホ対応
kintoneはスマホやタブレットから簡単にアクセスすることができます。
そのため外出先でも顧客情報を確認したり、進捗を更新したりすることができるのです。
営業担当者が出先からスマホで報告することで、帰社後の作業を不要にすることも。場所を選ばず業務を進められることは大きなメリットです。
9.プラグインによる機能の拡張
kintoneは標準機能だけでなく、プラグインを追加することで機能を強化することができます。
たとえば帳票出力やガントチャート、カレンダー機能、自動採番機能などがあります。
プラグインは費用がかかる場合もありますが、無料のものもあるので、色々と探してみるのも良いでしょう。プラグインを使うことで、kintoneの「できないこと」を補えるのが大きな魅力です。
10.アクセス権限
kintoneはユーザーやグループごとにアクセス権限を設定することができます。「閲覧のみ」、「編集可」、「アプリ管理者」など細かく設定することができます。
機密情報や個人情報を扱う業務でも、安心して利用することが出来ます。
kintoneでできない7つのこと
ではkintoneでできないことは、どんなことがあるでしょうか。
- 複雑なシステム開発
- 高度なデータ分析
- 自由なデザインのカスタマイズ
- 大量データ保存
- オフラインでの利用
- セキュリティ要件が極めて厳しい業務
- AI機能が限定的
順番に解説していきます。
1.複雑なシステム開発
kintoneはノーコードで簡単にシステムを作れますが、大規模開発のような高度な開発にはやや不向きです。
複雑な業務開発や独自仕様が多い場合には、kintone単体では力不足な面もあります。kintoneは、あくまで業務改善のためのツールとして考えるのが良いでしょう。
2.高度なデータ分析
kintoneはグラフや簡単な集計は可能ですが、あくまで「簡易的な集計・可視化」が得意領域です。
複雑な統計解析やAIを活用した予測分析までは、標準機能ではできないので注意しましょう。なお、外部ツールとの連携で可能となる場合があります。
3.自由なデザインのカスタマイズ
kintoneの画面デザインはある程度制限があるので、完全に自由に作ることは出来ません。
自社オリジナルの画面を作ろうとしても、限界があります。
JavaScriptなどでカスタマイズすることは可能ですが、専門知識が必要になってきます。
4.大量データ保存
kintoneの基本のデータ容量は1ユーザーあたり5GBと限られているため、大量のファイルデータを直接保存するには向いていません。
多くのデータを保存したい場合は、別途プラグインを連携するなど対策をとる必要があります。
5.オフラインでの利用
kintoneは基本的にクラウド利用のツールです。そのため、インターネットがない環境では利用が制限されます。
たとえば電波が届かない場所や、海外出張などでは不便に感じることがあります。
ネット環境の整備は事前に行っておくようにしましょう。
6.セキュリティ要件が極めて厳しい業務
kintoneは万全なセキュリティ対策を行っています。しかしクラウド利用が前提のツールであるため、より強固なセキュリティを求められる環境には不向きです。
社内で機密性の高いデータを扱う場合は、追加で対策が必要になることも。導入前にはkintoneのセキュリティを確認しておきましょう。
7.AI機能が限定的
kintoneの標準機能で使えるAIは限定的です。
kintoneは2025年から「kintone AIラボ」というAI機能を導入しましたが、現時点で使える機能は「検索AI」、「アプリ作成AI」、「プロセス管理設定AI」の3種類となっています。
今後、使えるAI機能は増えていくことが予想されますが、現時点では他の先進的なツールと比べると限定的です。
連携サービスやプラグインの活用によりkintoneでできる6つのこと
kintoneは標準機能だけでも十分便利なツールですが、外部連携サービスやプラグインを導入すると、できることが大幅に広がります。
ここからは連携サービスやプラグインでできることを紹介します。
- メール・チャット連携
- 会計・請求システムとの連携
- MA/CRMとの連携
- BIツールの連携
- RPAツールとの連携
- AI連携
順番に解説していきます。
1.メール・チャット連携
kintoneの標準機能でもメールを送ることは出来ますが、それはkintoneを利用しているユーザーに限られます。
外部のユーザーには送れませんので、送信したい場合は連携サービスを使う必要があります。
GmailやOutlook、SlackやTeamsなどと連携することで、kintoneから直接メッセージを送信することができます。
2.会計・請求システムとの連携
kintoneはグループウェアであり、会計や請求の専門的なツールではありません。
kintoneを通して会計や請求システムとの連携を行う場合、freeeやマネーフォワード、弥生会計などと連携させることができます。
kintoneで受注入力をしたら、自動で請求書が作成・送信されるように作ることもできます。
3. MA/CRMとの連携
kintoneには、MA機能やCRM機能のような専門的な機能は装備されていません。
kintoneを通してMA機能やCRM機能を使いたい場合、たとえばHubSpotやSalesforce、ZohoCRMといった別ツールと連携する方法があります。
これらを連携すると、kintoneを使いながら商談管理や予実管理、メールの自動配信や入力作業の削減など、よりマーケティングや顧客管理に注力していくことができます。
4.BIツールの連携
kintoneはBIツールとも連携することができます。
連携すると、単純な棒グラフや円グラフでは表現できない複雑な分析やダッシュボードの作成を行うことができます。
またデータ分析にかける時間を大幅に削減できるので、作業の効率化に繋がります。
5.RPAツールとの連携
kintoneはRPAツールとも連携することができます。RPAツールと連携すると、kintoneのデータ入力や更新、外部システムへの転記などの繰り返し作業を自動化できます。
また単純作業をRPAに任せることで、誤入力や抜け漏れを防ぐことが出来ます。
6.AI連携
kintoneの標準機能にもAI機能はありますが、機能は限定的です。よりAI活用をしたいと思ったら、外部ツールと連携するのが良いでしょう。
たとえばAIチャットボットを導入すると、自社にあるファイル、データ、システムをシームレスに学習し、回答を自動生成します。
またオンライン会議や電話、対面での会話を録音し、音声議事録を自動でkintoneアプリに登録することができる、議事録管理AIツールもあります。
OpenAI社の「ChatGPT」を連携し、顧客からの問い合わせに対する回答文を自動化したり、日報の自動作成も行うことができます。
kintoneの類似製品を紹介
ここまでkintoneでできること・できないことを紹介してきました。
kintoneは利便性が高い一方で、機能や容量などにおいて物足りなさを感じる方もいると思います。
そのため、導入前に他社製品と比較したいと思う方も多いのではないでしょうか。
ここからはkintoneの類似製品をひとつ紹介します。
PigeonCloud(ピジョンクラウド)
PigeonCloud(ピジョンクラウド)は、株式会社ロフタルが提供するクラウド型のデータベースソフトです。
PigeonCloudは、kintoneと同様にさまざまなデータを一元管理できるソフトです。
データの共有・一元管理が可能で、画像添付も可能になっています。またAIを使って自動でシステム構築ができたり、RPAのように業務を自動実行できる機能も搭載されています。
そんなPigeonCloudの魅力は、「価格」・「標準機能の充実度」・「サポート力」です。
PigeonCloudは他社と比べても低価格なツールです。
またPigeonCloudは通常プランの他に「同時ログインプラン」があります。こちらは同時に接続するユーザー数で費用を計算するため、利用頻度が低い社員が多くいる場合でも費用負担が少なく、お得に使っていくことができるプランです。
また「標準機能の充実度」については、kintoneでは標準装備していない「ルックアップ自動取得」、「フォーム機能」や「自動採番機能」などが標準装備しています。
そしてデータベースの初期構築を無料で行っているほか、導入後も無料で電話やチャット等から相談をすることができます。
PigeonCloudはコスパが高く機能も充実しているため、「なるべく予算は抑えながらも良いものを使いたい!」そんな方にぜひ使っていただきたいソフトとなっています。
- ユーザー数プラン 1,100円/一人あたり
- 同時ログインプラン(利用者数は多いけれど同時に接続する人は少ない場合、お得に利用できる)
- 脱Excel、脱Access、脱スプレッドシート等におすすめ
- 5ユーザー以上から利用可能
- スマホ、タブレットOK
- ノーコード
- さまざまな業務に使える
- AIで業務システムを自動で作成
- 低価格
- 同時ログインプランあり
- データ容量100GB
- サポートが手厚い
- 標準機能が充実
- データ分析機能
- クラウド型、オンプレミス型に対応可能
- チャットツール等との外部連携
- 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証取得
- RPAのように業務を自動実行できるコネクト機能搭載
公式サイト:PigeonCloud
こちらの記事では、kintoneとPigeonCloudの違いについて詳しくまとめています。ぜひご一読ください。
kintoneが向いている企業の特徴7つ
ではkintoneが適している企業と、そうでない企業にはどのような違いがあるのでしょうか。
まずはkintoneが向いている企業の特徴を解説していきます。
- 現場主体で業務をカスタマイズしたい企業
- チームで情報共有をしたい企業
- 紙ベースの業務をデジタル化したい企業
- 顧客管理をシンプルに始めたい企業
- 情報の属人化を防ぎたい企業
- 外部ツールと柔軟に連携したい企業
- 社内のコミュニケーションを改善したい企業
順番に解説していきます。
1.現場主体で業務をカスタマイズしたい企業
kintoneは、非ITの人でも問題なく操作・構築していけるシステムです。
業務ごとに最適なアプリを社内の人員のみで作成できるため、現場の声を反映したシステムを作っていくことが出来ます。
また何か問題が生じたら、システム部門を通さずに担当者自身が改善していくことが可能なので、業務のスピードアップに繋がります。
2.チームで情報共有をしたい企業
kintoneはチーム内での情報共有に長けています。様々なデータをひとまとめにできるため、情報を一元化できます。
またクラウド型のツールですので、情報をリアルタイムに表示することが可能です。
コメント機能や通知機能もありますし、リモートワークが多い組織であってもチーム連携がとりやすいでしょう。
3.紙ベースの業務をデジタル化したい企業
kintoneは申請書や報告書、顧客管理など、紙管理の書類をデジタルに置き換えることができます。
またペーパーレス化を実現できるため、作業の効率や確認のスピードを上げることができます。
kintoneは脱Excelや脱スプレッドシートとしても活用でき、DXの第一歩として導入しやすいです。
4.顧客管理をシンプルに始めたい企業
kintoneは複雑な顧客管理システムではありません。シンプルで直感的に使えるシステムなので、顧客管理システムを初めて使うというようなケースに向いています。
顧客情報の見える化ができ、営業案件や顧客対応履歴を一つのアプリで管理することができます。
また案件の進捗状況もすぐに把握できるので、営業活動の効率化に繋がります。
5.情報の属人化を防ぎたい企業
kintoneはデータ共有がしやすいツールです。共有が簡単なので、「担当者しか分からない」という状態を解消することができます。
属人化している状態を作り出さないので、業務の引継ぎや上司の確認がスムーズです。
6.外部ツールと柔軟に連携したい企業
kintoneは多くの外部ツールとの連携ができます。会計ツール・チャットツール・BIツール・AIツールなど、外部連携ツールには幅広い種類があります。
これらとkintoneを連携すると、作業のスピードアップに繋がります。
7.社内のコミュニケーションを改善したい企業
kintoneにはコミュニケーション機能が充実しています。各レコードにはコメント機能があり、特定のユーザーを指定して通知を送ることもできます。
またスペース機能というものもあり、プロジェクトチームや部署ごとに必要な情報を集約できます。
チャット機能とも連携できますし、チームワークの活性化に繋がるでしょう。
kintoneが向いていない企業の特徴5つ
ではkintoneが向いていない企業には、どのような特徴があるでしょうか。
- 専門的な会計業務や在庫管理業務などを行う企業
- AI・データ分析に注力したい企業
- 厳格なセキュリティ基準を持つ企業
- 多国籍な企業
- 継続的な運用体制を整えられない企業
順番に解説していきます。
1.専門的な会計業務や在庫管理業務などを行う企業
kintoneは専門ツールではありません。会計業務や在庫管理など専門性の高い業務に使っていきたいのなら、別ツールも視野に入れましょう。
外部連携で専門ツールと連携することもできますが、複雑になる場合があります。
2.AI・データ分析に注力したい企業
kintoneの標準機能で使えるAI機能や分析機能は限られています。より高度なAI技術や分析機能を使いたい場合は、別ツールの方が適しています。
AI機能や分析機能を目的として導入する場合、物足りなくなる可能性があります。
3.厳格なセキュリティ基準を持つ企業
kintoneはクラウド環境が前提のツールのため、オンプレミスでの運用ができません。
そのため、セキュリティが厳しい業界では導入が難しい場合もあります。オンプレミス必須な企業は別ツールの方が適しています。
4.多国籍な企業
kintoneは現在、日本語・英語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)・スペイン語・タイ語・ポルトガル語(ブラジル)に対応しています。
今後対応言語が増えていく可能性はありますが、現時点では7つの言語にしか対応していません。
多国籍のチームで活用する際には、言語が対応しているか確認が必要です。
5. 継続的な運用体制を整えられない企業
kintoneは自由に作りすぎると、アプリが乱立し、管理が煩雑になってしまう場合があります。
kintoneは導入して終わりではなく、継続して改善を行っていくことが必要です。そのため導入時には、運用ガイドラインを策定するなど対策が必要です。
まとめ
この記事ではkintoneでできること・できないことや、向いている企業とそうでない企業について解説してきました。
kintoneは多様な機能がついて便利なグループウェアです。導入もしやすく、チームワークの活性化に繋がる製品です。
しかし、kintoneが不向きのケースがあるのも事実です。
kintoneのようにデータを管理できるツールは他にも様々なものがありますので、色々と比較検討してみてはいかがでしょうか。
記事の中で紹介した製品について気になった方は、公式サイトから資料請求や無料トライアルを試してみてくださいね。
関連記事
関連記事
-
データベース2025.10.21【必見】kintone(キントーン)とは? kintoneでできること・できないことや、導入のメリット・デメリット、向き不向きなど分かりやすく解説!
-
データベース2025.09.29【必見】kintoneとSalesforceの4つの共通点と4つの違いとは?それぞれの長所と課題、向いているケースについて徹底解説
-
データベース2025.09.18【必見】kintoneをCRM(顧客管理)として使う10個のメリット・デメリットとは?便利な機能や成功事例・失敗事例などを解説
-
データベース2025.09.11【必見】Salesforceを営業活動で使う10のメリット・デメリットとは?Salesforceが向いている営業組織と不向きな営業組織について解説
-
データベース2025.08.26【必見】Excelで使えるAI機能とは?業務にAIを取り入れるメリットや注意点を解説

