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2026.09.14 データベース

Accessの業務システムを作り直すには?依頼先の選び方と費用・相談の準備

Accessの業務システムを作り直すときは、方式と依頼先の選択が要点です。当社の対応範囲:株式会社ロフタルは、自社SaaS「PigeonCloud」への移行と追加開発に対応します。Access自体の改修やVBA開発の受託は対象外です。

この記事の要点
  • 現状から方式と依頼先を選ぶ
  • 初期作業と継続費用を分けて比べる
  • Accessファイル(.accdb/.mdb)と操作メモをそろえる

結論:作り直しは「方式」を決めてから「誰に頼むか」を決める

先に、Accessを継続するか、別サービスへ移すかを決めます。現行ファイルを直す作業と、データや業務を別環境へ移す作業では必要な専門性が異なるためです。方式が曖昧なままでは相談先との認識がずれ、必要な作業を見積もりに反映できません。方式が定まれば、依頼範囲を合わせやすくなります。

作り直しを考えるきっかけ

サポート終了は検討の契機ですが、終了日にソフトが直ちに動かなくなるわけではなく、全面再構築が必要だという証拠でもありません。終了後はセキュリティ更新が止まるため、利用状況や保守体制とあわせて判断します。

サポート期間の確認
Access 2016/2019は2025年10月14日に終了済みです。Access 2021は2026年10月13日に終了予定、Access 2024(永続版)は2029年10月9日までです。これは永続ライセンス版のライフサイクルで、Microsoft 365版は別です。全体像はAccessのサポート終了に関する解説で確認できます。

業務側の変化も判断材料になります。作成者の退職、複数人での同時利用、データ量の増加、外部システムとの連携が課題なら、今後も運用を引き継げるかを点検します。

  • テーブル、画面、帳票、操作の流れを棚卸しする
  • 「誰が」「どの操作で」「何に困るか」を記録する

方式は4つ。それぞれ向いている条件

「作り直す」には、既存ファイルの改修から全面的な個別開発までが含まれます。現在の保守体制と、業務を既存サービスの機能に合わせられるかを軸に比べます。

方式判断すること/向く条件
判断: Accessを継続・改修する
向く条件: 今の構造を保守できるか
現行機能で業務が回り、保守担当を確保できる場合
判断: 既存サービスへ移す
向く条件: 標準機能へ置き換えられるか
入力、一覧、通知などを既存機能に合わせられる場合
判断: 既存サービス+追加開発
向く条件: 不足する画面や機能は何か
固有部分だけを追加したい場合
判断: 個別システムをゼロから開発
向く条件: 要件と保守範囲を定義できるか
既存サービスに合わせにくい業務がある場合
Accessの業務システムを作り直す4つの方式

Accessを継続する場合、サポート対象版へ更新できるかも確かめます。移行する場合は、今の画面ではなく、その画面で達成している業務を基準にします。

残す
Accessから引き継ぐデータ
変える
標準機能に合わせる操作
作る
不足する画面・帳票・処理

この境界を示すと、「Accessと同じもの」という曖昧な依頼を避けられます。

関連情報
Accessでできること・できないことと、Accessの代替サービスの比較も方式選びの参考になります。

誰に頼むか:任せる作業に必要な専門性で選ぶ

任せたい範囲に必要な専門性で依頼先を選びます。

任せる作業必要な専門性候補となる担当
① 現行Accessの調査・改修Access・VBA・マクロ社内担当・Access開発会社
② SaaSの設定・データ移行SaaS・データ整形提供会社・導入支援会社
③ 不足機能の追加開発SaaSの拡張仕様提供会社・対応開発会社
④ 全面個別開発要件定義・開発・保守受託開発会社

薄黄色の行が当社の対応範囲です。PigeonCloudを利用する案件について、②と③を扱い、クラウド/オンプレミス/OEMに対応します。

個別開発を含む外注の進め方は、開発を外注する時の一般的な注意点で補足しています。

費用の見方:調査・設定・移行・開発・利用料・保守を分けて見る

総額だけでは依頼先ごとの違いを判断できません。何を調べ、設定し、移したうえで、どの機能を追加するかを分けます。導入後に続く利用料と保守費も初期費用とは別に見ます。

費用項目確認すること/当社の例
調査確認: テーブル、クエリ、帳票、外部連携の対象
当社の例: 事前診断で置き換え範囲を確定
設定・データ移行確認: 設計、作成、移すデータ、移行後の確認
当社の例: 5テーブル作成で8万円(税抜)〜。データ移行を含む
追加開発確認: 帳票、専用画面、機能の要件
当社の例: 帳票12万円(税抜)〜、画面・機能30万円(税抜)〜。Access自体とVBAの改修は対象外
利用料確認: 人数、機能、オプション
当社の例: 1ユーザー月額1,100円(税抜)・最低5ユーザーで5,500円(税抜)〜。同時ログインプラン2,200円(税抜)。API等は有料オプションの場合あり
保守確認: 問い合わせ、変更、追加対応の条件
当社の例: 移行範囲と運用方法に応じて個別案内
費用の内訳:調査・設定構築・データ移行・追加開発・利用料・保守
費用例について
当社の費用例で、再構築一式の相場ではありません。作業範囲は事前診断後に確定し、月額は別途です。

複数の見積もりは、機能範囲・人数・期間・保守条件をそろえ、「移行」にデータだけでなく画面や帳票まで含むかを比べます。

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相談前に用意するもの

完成した仕様書は不要です。依頼先が現状と希望を同じ前提で把握できる情報からそろえます。

テーブル数
おおよそのレコード件数
使っている帳票
VBA・マクロの有無
利用人数と同時利用の状況
外部連携先
希望時期

設計書がなくても、Accessファイル(.accdb/.mdb)と現場の操作メモがあれば相談できます。

よく使う画面と帳票、使っていない機能も伝えると、優先順位が明確になります。操作メモには、入力する画面、出力する帳票、確認者、操作の順番、例外処理を普段の流れに沿って記します。テーブル名の一覧だけでは使われ方まで分からないため、日常の手順と例外時の手順を分けると、対象範囲を伝えやすくなります。

分割構成、リンクテーブル、外部DBがある場合は、その構成も伝えてください。希望時期は新しい運用を始めたい日として示し、利用人数と同時利用者数は分けて書きます。

移行手順の補足
準備や方式の詳しい検討は、Accessの移行手順と製品の使い分けで解説しています。

見積もりの見方

機能名だけでなく、前後の作業が含まれているかを確認します。「一式」という表記は対象と成果物を具体化してもらいましょう。

  • 現状調査に含むファイル、マクロ、クエリ、外部連携
  • 設定・開発後のテスト内容と双方の担当範囲
  • 移すデータ、実施内容、移行後の照合方法
  • 利用者向け研修の有無と対象者
  • 保守、問い合わせ、変更対応の条件
  • 「一式」に含む作業、対象外の作業、成果物
  • 優先度の高い帳票や操作が対象に入っているか
注意
データ移行と、画面・帳票・処理の再構築は別作業です。見積もりも分けて確認してください。
  • データだけを移しても、従来の処理や操作画面まで再現されるとは限らない
  • 追加開発の変更・保守にかかる条件を導入前に確かめる

範囲を増減した場合に、調査・移行・開発・保守の各費用がどう変わるかも尋ねます。

当社が関わった移行をもとにした一般化例

以下は当社が関わった移行をもとに、特定の顧客・案件を識別できないよう内容を一般化した説明です。個別案件の導入実績や成果をそのまま示すものではありません。

製造業で、Accessによる予備品の在庫・発注管理をPigeonCloudへ移す場面を想定します。画面の外見ではなく、それぞれが担う業務を基準に分けます。

標準機能に置き換える部分
  • テーブル
  • 一覧の絞り込み
  • CSV出力
  • 入力フォーム
  • 申請の通知
追加で構築する部分
  • 現場担当者向けの入力画面
  • 紙の日報のフォーム化

範囲を決めた理由:管理側の保持・検索・出力・通知は標準機能で目的を満たせる想定です。追加構築は、現場の操作に合わせる必要がある入力画面と日報に限定します。見積もりでも両者の境界を示しやすくなります。

まとめとよくある質問

Accessの作り直しでは、サポート状況と保守体制を踏まえて方式を先に選び、その作業を扱える相手へ、現在の使い方と希望時期を伝えます。見積もりは初期作業と継続費用に分け、対象データ、画面、帳票、テスト、保守の範囲と成果物を同じ条件で比較してください。

よくある質問

Accessのまま使い続けても大丈夫?

現在の機能で業務が回り、構造やマクロを保守できる人がいるなら継続も選択肢です。サポート終了版は更新が止まるため、対象版へ更新できるかも確かめてください。

作った人が退職していても相談できる?

設計書がなくても相談できます。Accessファイルと現場で行っている操作のメモをご用意ください。画面名が不明でも、普段の操作順と入出力が現状把握の手掛かりになります。

データ移行だけ頼める?

PigeonCloudへの初期セットアップ支援は、テーブルの設計・作成からデータ移行までが対象です。画面や帳票の再構築とは作業を分け、必要な範囲をご相談ください。

費用はどのくらい?

当社の例は、5テーブル作成8万円(税抜)〜、帳票12万円(税抜)〜、画面・機能30万円(税抜)〜です。利用料は最低5ユーザーで月額5,500円(税抜)〜です。

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この記事を書いた人
石川 傑也 Takuya Ishikawa
アクセンチュア株式会社を退職後、スタートアップ企業のエンジニアとして様々なサービスの企画・開発に携わる。 その後、株式会社ロフタルを設立。これまでの経験を活かし、DX・業務改善を進めるサービスPigeonCloudを開発。

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