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2026.09.17 データベース

AI RPAとは?従来RPAとの違い・できること・選び方

AI RPAは、AIの判断とRPAの画面操作を一つの業務フローに組み込む自動化の考え方です。

一文で答えるなら、AIが判断し、RPAが実行する

判断を伴う工程まで自動化の対象にできるのか、従来RPAやAIエージェントとの違い、向く業務と選定時の確認項目を整理します。

この記事の要点

  • AI RPAは、定義済みの業務フローにAIの読み取り・分類・生成を組み込む
  • 従来RPAは決めた手順の実行、AIは入力前の判断を主に受け持つ
  • APIがない画面操作は候補になるが、MFAやCAPTCHA、利用規約を先に確認する
  • 導入前に自社画面で再現テストを行い、復旧方法と人の承認箇所を決める

AI RPAとは

AI RPAは一義的に定まった用語ではありません。本記事では、生成AIや機械学習が画面の読み取り、対象の特定、分類、抽出、文章生成を担い、RPAが入力、クリック、転記などを実行する仕組みと定義します。

言葉より、役割分担を見る。 製品ごとに呼び方の境界は異なります。比較するときは「どこをAIが判断し、どの操作をRPAが実行するか」まで分解すると、機能差をつかみやすくなります。

RPAは、入力、転記、クリック、ダウンロードなど、人がPCで行う定型作業をソフトウェアで再現します。あらかじめ手順を定め、そのルールに沿って動くのが基本です。

AIとRPAの違い

AIとRPAは競合する二者ではなく、担当が違います。AI単体、従来RPA、AI RPA、AIエージェントを同じ観点で並べると、違いは次のように見えます。

AI

主な役割: 読み取り、分類、抽出、文章生成

手順の扱い: 業務フロー内の判断を担う

画面操作との関係: 判断側として使う

従来RPA

主な役割: 入力、クリック、転記、ダウンロード

手順の扱い: 事前に定めた手順で動く

画面操作との関係: 画面要素を特定して操作する

AI RPA

主な役割: AIの判断とRPAの操作を組み合わせる

手順の扱い: 定義済みフローの判断部分をAIが担う

画面操作との関係: 判断結果を画面操作へつなぐ

AIエージェント

主な役割: 目的から手順を計画し、実行する

手順の扱い: 与えた目的から手順自体を組み立てる

画面操作との関係: 製品により呼称と範囲が異なる

従来RPAの画面要素の特定方法も一つではありません。HTMLやDOMのセレクタ、UI要素のオブジェクト認識、画像認識、WebDriverなどがあり、「従来RPAはCSSセレクタだけで動く」と一括りにはできません。

AIエージェントとの境界は曖昧です。定めた業務フローの判断をAIが担うならAI RPA、目的から手順を計画するならAIエージェント、という整理が本記事の基準です。

AI RPAの仕組み

仕組みを設計するときは、処理を「読む」「操作する」「通知・記録する」に分けます。たとえば、入力された文章から必要項目を抽出し、その結果をWebフォームへ転記して担当者へ知らせる流れです。

AI RPAの役割分担: 画面・データを読む(AIが判断)→入力・クリック・転記(RPAが実行)→結果を通知・記録。誤りの影響が大きい処理では、人が最終承認を持つ

AIは対象の特定、分類、抽出、文章生成を担い、RPAはその結果を受けて決めた画面操作を実行します。判断と実行を切り分けると、エラー時に見直す箇所も追いやすくなります。AIの出力が原因なのか、画面操作で止まったのかを、実行ログと通知で確認できる設計にします。

AI RPAで自動化できる業務

公開済みの活用例と、仕組みから考えられる構成例は分けて見ます。導入実績のように読める書き方はせず、根拠がある範囲を示します。

公開例

候補者情報をATSへ入力

候補者情報をATSへ入力し、結果をSlackへ通知する公開テンプレートです。

想定例

見積情報の転記

見積の内容から必要項目をAIが抽出し、RPAが業務画面へ転記する構成例です。公開実績ではなく、役割分担を示しています。

想定例

問い合わせの仕分けと入力

問い合わせ文をAIが分類し、抽出した情報をRPAが指定画面へ入力する構成例です。誤りの影響が大きい判断は、人が最終承認を持ちます。

文章を生み出す工程も組み込めます。本記事の運営会社である株式会社ロフタルが提供するPigeon Workflowの公式サイトでは、リサーチデータから提案資料の構成を考える例や、履歴書から面接で深掘りする質問を生成する例が紹介されています。

ブラウザ操作にAI RPAが向くケース

製品名から選び始めるより、対象業務の入口と出口を見る方が迷いません。自動化手段の全体像は業務自動化ツール比較でも整理しています。

AI RPAが向く業務(APIが無い画面の入力・複数画面をまたぐ転記・入力前に分類判断が必要・開発者を置きにくい現場)と向かない業務(MFA必須・CAPTCHA・大幅な画面変更が頻繁・例外が多い処理・規約で自動操作禁止・誤りが高コストな最終判断)
向く業務と向かない業務の対比

人の承認をフロー内に置けることも、向く条件の一つです。社内に開発者がいない場合はノーコードで設定できる製品を検討し、担当者が自社画面で操作を再現できるかまで試します。

状況読む記事
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AI RPAで自動化しにくい業務

操作できる技術があっても、自動化の対象にしてよいとは限りません。対象から外す目安は、MFA必須/CAPTCHA/大幅な画面変更が頻繁/例外が多い処理/規約で自動操作が禁止/誤りが高コストな最終判断の6つです。該当する処理は対象から外すか、人の操作と承認を残します。

停止条件を先に決めておきます。 次の場面では無理に処理を続けず、止めて人へ通知する設計にします。

判断に迷う

AIの出力だけで処理を決めず、止めて人へ通知する。

対象を特定できない

入力先や操作対象を推測せず、止めて人へ通知する。

認証を求められた

認証を回避しようとせず、止めて人へ通知する。

とくに外部サイトを操作する場合、利用規約の確認は設計より先です。許可されていない自動操作を、技術だけで通す発想は避けます。

AI RPAの選び方

比較表の機能数だけでは、自社業務との相性は判断できません。実際に使う画面と、エラー後の運用を中心に見ます。

確認項目 選定時に聞くこと
対応画面 対象のWeb画面で操作を再現できるか
復旧方法 画面変更で止まったとき、誰が何を直すか
ログと通知 実行結果を追え、エラーを担当者へ知らせられるか
人の承認 判断の前後で承認を挟めるか
権限管理 認証情報をどう保存し、誰が利用できるか
料金体系 利用範囲に対して、どのプランが該当するか
再現テスト トライアルで自社画面の操作を試せるか

トライアルでは、用意されたデモだけで結論を出さず、自社が使う画面で再現テストを行います。途中で止まった場合のログ、通知、再実行、設定変更の流れも合わせて確かめます。

Pigeon Workflowで画面操作を自動化する場合

Pigeon Workflowの公式サイトは「AIが視て・考え・動くノーコードRPA」と説明しています。画面操作と、分類・抽出・文章生成などの判断を同じフローへ組み込む製品です。

画面変更への対応は条件次第です。 Pigeon Workflowの公式サイトは、AIが画面を見て判断するため、ツールの仕様変更にも柔軟に適応すると説明しています。ただし、変更内容によっては再設定が必要です。

ATS自動入力でサイト固有の操作がある場合、公式ヘルプはRPAノードのプロンプトにある「サイト固有の罠」欄への追記を案内しています。

仕様と運用

ノーコード

公式ヘルプは、ATS自動入力の設定にプログラミングは不要と説明しています。

認証情報

ログイン情報はシークレットとして暗号化保存します。多要素認証が必須のATSは別途運用相談が必要です。

情報セキュリティ

運営会社の株式会社ロフタルがISO/IEC 27001(ISMS)認証を取得しています。

料金と試し方

公式料金は税抜です。各プランの月額と利用枠は次のとおりです。

Light

月額: 50,000円(税抜)

ユーザー数: 10ユーザーまで

クレジット: 25,000 AIクレジット/月

ノード: 基本AIノード・RPAノード

サポート: メールサポート

Standard

月額: 100,000円(税抜)

ユーザー数: 30ユーザー

クレジット: 70,000クレジット/月

ノード: 全AIノード・RPAノード

サポート: 優先サポート

Pro

月額: 200,000円(税抜)

ユーザー数: 100ユーザー

クレジット: 200,000クレジット/月

ノード: 全AIノード・RPAノード

サポート: 専任サポート・SLA保証

Enterprise

月額: 個別見積

ユーザー数: 無制限

クレジット: カスタム付与

ノード:

サポート: 専任CSM・SLA個別設定

無料トライアルがあり、解約金は0円です。まず対象業務を絞り、自社画面で操作を再現できるか試します。

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AI RPAのよくある質問

AI RPAとAIエージェントは何が違いますか?
AI RPAは定義済みの業務フロー内でAIが判断し、AIエージェントは目的から手順自体を計画・実行します。ただし境界は曖昧で、製品により呼称が異なります。
画面が変更されてもそのまま動作しますか?
変更の内容と製品の方式によります。大幅な画面変更を含め、変更内容によっては再設定が必要になる場合があります。トライアルで自社画面を試し、停止時の復旧方法も確かめてください。
API連携とAI RPAはどう使い分けますか?
APIがあるアプリ間のデータ連携だけならiPaaSが候補です。APIがない画面の入力やクリックを含む業務では、AI RPAを比較対象にします。
セキュリティ面では何を確認しますか?
権限と認証情報の管理、実行ログ、エラー通知、人の承認を挟めるかを見ます。外部サイトでは、自動操作が利用規約で許可されているかも確かめます。

まとめ

この記事で確認したこと

候補業務を選ぶときは、画面操作の可否だけでなく、利用規約、認証、停止後の復旧、実行ログ、人の承認まで一続きで確認します。

次にやること

  1. 自動化したい業務を1つに絞り、APIの有無・利用規約・MFAやCAPTCHAの有無を確かめる
  2. 無料トライアルで自社画面の操作を再現し、停止時の復旧・ログ・承認の流れを確かめる

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この記事を書いた人
石川 傑也 Takuya Ishikawa
アクセンチュア株式会社を退職後、スタートアップ企業のエンジニアとして様々なサービスの企画・開発に携わる。 その後、株式会社ロフタルを設立。これまでの経験を活かし、DX・業務改善を進めるサービスPigeonCloudを開発。

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